品質のためには手の抜ける工程はひとつとありません。
- 収穫前のヤブ椿の実
- 毎年9月頃、島のヤブ椿にはたわわに実をつけます。
長崎県五島のヤブ椿の花は早いものでは12月から咲き始め
遅いもので4月まで咲きます。
小さな実をつけてから約半年間かけて
9月初旬から中旬の収穫期を迎えます。
●原料のこだわり
長崎県・五島列島は全国有数の椿油の産地です。
原料は五島産のヤブ椿の実に限定して搾油しております。
- 収穫作業
- 木を見上げながらの作業になります。
椿実の収穫は9月に入ってから行いますが
木に登ったり、高くて手が届かない場所は
専用のカギを使って収穫したりします。
足場の悪い所の作業ですから、大変重労働です。
- 天日乾燥・選別
- 殻を取り除き、天日で5日ほど
じっくり乾燥させ未成熟な実を取り除きます。
収穫された椿実はそのまま天日に乾して皮を開かせます。
それから中の黒い実を取り出します。
その黒い実をさらに天日で5日程度乾燥させ選別を行います。
この工程の作業は椿油造りの中でも
もっとも大事な作業のひとつです。
●選別のこだわり
原料の椿実は天日で乾燥させて一粒一粒選別します。
手間と時間と経験を必要とする仕事ですが
高品質の椿油をつくるには手を抜けません。
- 粉砕
- ヤブ椿の実を細かく粉砕します。
椿油の搾油作業で最初の作業です。
椿実を生のまま粉砕機にかけて小さな粉にします。
- 蒸し上げ
- 粉砕した椿の実を蒸気で20分ほど蒸し上げます。
釜戸にたき木を入れ、作った蒸気で粉砕した椿実を蒸します。
この時の蒸し加減が椿油の良し悪しを大きく左右します。
蒸し加減は長年の経験と勘で見極めています。
- 詰め込み
- 玉締め機(搾油する機械)に蒸した椿実をしっかり詰めます。
蒸した椿実は熱が冷めないうちに、手早く玉締機に詰め込みます。
- 圧搾
- ゆっくり圧力をかけて搾油します。
一般に、椿油として余分なものを抽出しない搾油方法といわれ
しかも一番しぼりの椿油ですから、品質には絶対の自信があります。
●搾油のこだわり
当製油所では昔ながらの「玉締め式」による
一番絞りだけをおこなっています。
椿の実を蒸すのには山の湧き水と薪をつかって
じっくりじっくり搾っています。
- ろ過
- 不純物をろ過して取り除きます。
搾油した椿油は最後に紙だけを使ってろ過します。
化学薬品とか添加物は全く使用しておりません。
椿油の原料となる椿実は五島のヤブ椿の実だけを使用しており
100%純粋な五島の椿油ですので、安心してご使用いただけます。
●低温で白濁したり、固まったり、沈殿が生じることがありますが
品質に変わりはありません。